年頭のご挨拶
一般社団法人日本医療検査科学会
理事長 和田 隆志
新年、あけましておめでとうございます。
旧年中も日本医療検査科学会に対するご理解と多大なるご支援を賜りました。皆様に改めましてあつく御礼を申し上げます。
本学会は創設から 50 年余にわたる長い歴史があります。本学会はこれまで、学術の発展、人材育成、メディカルテクノロジー、産学連携など様々の観点から、医学・医療の両面の発展に大きく貢献してまいりました。この間、本邦の検査室の自動化、迅速化は目を見張るものがあります。本学会もこれまでの日本臨床検査自動化学会の名称が示すように、この分野の発展に貢献し、成果を上げ続けています。急速に変化する国内外の情勢の変化に対応すべく、微生物、生理機能遺伝子、医療情報などにも領域を拡大しています。さらに、本学会では世界との連携も重要視し、国際交流委員会の活動も活発化しています。これもひとえに携わってこられた多くの皆様のご尽力の賜物であり、敬意を表するとともに心よりの感謝を申し上げます。
新型コロナウィルス感染症(COVID-19)による社会への多大なる影響が3年にわたり続いています。数回にわたるワクチン接種や新薬の臨床への還元などあるものの、まだまだ予断を許さない状況です。1 日も早い状況の改善を心から願っております。さまざまな社会の変化、課題があるなかで、昨年 4 月 17 日に佐賀にて末岡榮三郎例会長のもと、第 36 回春季セミナーが開催されました。その後、web にて配信も行われました。さらに、10 月 7 日− 9 日に神戸国際会議場にて日高洋大会長のもと、日本医療検査科学会第 54 回大会が厳重な感染対策のもと、現地で開催されました。幸いなことに、以前のような現地での活気ある学会活動が少しずつ見られるようになってきました。JACLaS EXPO 2022(日本臨床検査機器・試薬・システム振興協会主催)も開催されました。大変多くのかたにご演題をお寄せいただき、とても熱心にご発表、ご討議を賜りました。新型コロナウィルス感染症の拡大前のように、春季セミナーと合わせて多くのご参加を頂けたことをとても嬉しく思いました。さらに、笑顔のもと、学会場で直接お目にかかれたことにより、参加者の熱意に直接触れることができたのもとても大きかったと思います。英知を結集し、準備を進めて頂き、有意義な会を開催できたことに、本学会、JACLaS、ご支援を頂いた関係の皆様に改めて御礼を申し上げます。
2023 年も 4 月 16 日に仙台にて藤巻慎一例会長のもと、第 37 回春季セミナーが開催されます。また、10 月 6 日− 8 日にパシフィコ横浜にて髙橋聡大会長のもと、第 55 回大会が開催されます。それぞれの開催にむけて、万全な感染対策を盛り込み、周到なる準備が進んでいます。本年も活発な議論の場、学術発表の貴重な機会、そして産学連携の発展の場として、学会運営を進めていければと思います。皆様のご理解とご支援を引き続きまして何卒よろしくお願い申し上げます。
2023 年も皆様と一致協力して邁進し、学会の活動も一層活性化させたいと思います。そして、学会がさらなる発展をとげ、飛躍の年になることを強く願っています。本学会としても、これまで以上に国内外の医学・医療の発展に貢献できればと願っております。皆様ならびにご家族のご健勝とご多幸をお祈り申し上げ、新年の挨拶とさせて頂きます。